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医食同源

ぬか漬け

 今回は、生きたまま腸に届く力が強い乳酸菌が豊富にあるとして、いま大注目の『ぬか漬け』についてご紹介します。ぬか漬けとは、米ぬかを乳酸発酵させて作ったぬか床の中に野菜などの食材を漬け込んで作る日本の代表的なお漬物の一つです。昔はどこの家庭にもあったぬか床ですが、「管理が大変」、「匂いがつく」、「漬物を買った方が早い」などの理由で、ぬか漬けを作る家庭が激減していました。しかし、食のあり方が見直され、若い世代にもぬか漬けへの関心が向けられ始めています。そのきっかけとなったのは、塩麹や納豆などの発酵食ブームです。まるで我が子を育てるような感覚で植物性乳酸菌を育て、ぬか漬けを作る女子が増えてきています。いわゆる「ぬか漬け女子」です。時間と手間をかけることで、その家のその人の味に育っていくので、愛着が出てくるとあって「ぬかには答えがない!」「ぬかは同じ生き物だ!」「同じ日数や同じお手入れをしても同じ味にはならない!」「だからのめり込む!」と、ぬか漬け女子は言います。
 ぬか漬けは、生の野菜をぬか床でそのまま漬けるだけで、火を入れていないので、野菜のビタミン・酵素・ミネラルが失われにくく、効率よく食べることができます。他にもカルシウム、タンパク質など栄養が豊富に含まれています。さらに、ぬか床の酵母が野菜の水分や糖質を元に発酵。元々の栄養素をパワーアップして乳酸菌も野菜に加わり、生の野菜に含まれる栄養価を何倍にも増やします。なんと言っても豊富な酵素を含んでいます。酵素は新陳代謝を助けたり、老廃物の排出を促す働きがあり、美容にも最適な健康食品なのです。肥満や糖尿病などのリスク軽減にも良いとされています。たくさん食べるには少し塩分が気になるかと思いますが、ぬか漬けにはカリウムも多く含まれています。カリウムは余分な塩分を体の外に排出してくれるため、塩分の過剰摂取を緩和します。しかし、食べ過ぎは良くないので、適量を心掛けることが必要です。ここまでぬか漬けが万能なことが分かると実際に試したくなりませんか?そこで問題となるのは、作り方や管理、手間などがあげられます。意外と簡単に作れるので、代表的な作り方をご説明します。まず用意するものは、1kgあたり100円前後で売っている生ぬかや煎りぬか、ぬか1kgに対して200gの食塩・1lのお湯、ぬか漬けにする野菜と容器です。容器は陶器やホーロー、ガラス製が望ましいです。プラスチック製の容器を使う場合は、菌の作用や酸や塩分で溶け出したり、プラスチックの匂いが野菜やぬかに移ることのないよう、酸や塩分に強いプラスチックを選ぶようにして下さい。ぬかに深みや香りを付けるためにあると良いものとして、だし昆布や干しシイタケの傘の部分、赤唐辛子などがあげられます。作り方は、お湯に食塩を入れて沸騰させ冷まします。 ぬかに塩水を少しずつ加え耳たぶくらいの硬さになるまで全体をよく混ぜ合わせます。次に 深みや香りをだしたり発酵を調整する材料を加えます。最後に 野菜を加えるだけです。あらかじめ調味料が加えられてすぐに漬けられるぬか床も売っています。 あとは冷蔵庫で保管し、根気よく毎日混ぜるだけ。初めの1週間は1日2回程度、菌が呼吸できるように底からしっかりと混ぜます。混ぜたら雑菌や空気が入りすぎるのを防ぐため、ぬか床の表面はへらなどで滑らかにして、周囲をきれいにふき取ります。1週間経ったら混ぜるのは1日1回程度、熟成したら2日に1回程度で大丈夫です。ぬか床を作り始めて1週間は、茄子などのアクの強い野菜は避けます。その後は、混ぜるたびに少しずつ野菜を足していきましょう。手をかければかけるほど美味しくなります。きゅうりや大根、にんじん、茄子など鉄板野菜から、かぼちゃや山芋、アボカド、ゆで卵なども美味しく食べられます。
 一人暮らしの方や、野菜が使い切れず余ってしまうという方など、余った野菜をぬか床に漬けるだけで長期保存できるので便利です。ぬか漬けはまさに日本のローフードと言えます。ぬかや野菜くずなど、普通なら処分されてしまうものが活かされる点も、美しい日本の食文化です。絶妙なうま味と塩味、そして熟成発酵によるまろやかさと酸味。体に有益なものを、食べやすい形でおいしくいただけるぬか漬け。忙しい時代だからこそ、ご家庭でゆっくりと旬の野菜を使ったぬか漬けを楽しんでみてはいかがでしょうか。