診療科・部門Departments

超音波検査(エコー)

検査の特徴

音の性質(透過と反射)を利用して生体内の血流状態および断層像を描出することができます。
  • 無侵襲であり、X線撮影やCT検査などのように被曝の心配なく、繰り返し行うことができる検査です。
  • 薬や注射は使用しません。超音波の透過を良くするため、ゼリーを塗って探触子(センサー)を体に当てて検査します。
  • 肝臓などの消化器臓器や心臓、乳腺、甲状腺、血管などさまざまな部位を検査することができます。
  • 検査は10~20分程度で終了します。
当院で使用している機器は各メーカーの上位機種を使用しており、非常に鮮明な画像を得ることができます。
また、白黒の断層像に映し出す従来の超音波検査以外にも以下のような検査が可能です。
造影超音波検査
造影剤を使用して検査するエコー検査のことです。CTでの造影では体重にもよりますが、約80~100mlほど使用します。しかしエコーでの造影剤は非常に少なく済み、当院では体重によらず0.6mlで統一しています。そのため造影剤による副作用が非常に少ないのが特徴です。
造影超音波検査
左が通常の画像で、右が造影剤を使用した検査です。通常画像ではほとんどわからない腫瘍が右の画像では認識できています。CT用造影剤が使用できない方にも検査可能です。
心筋虚血診断
狭心症や心筋梗塞など、心筋虚血を起こすと心臓の動きは異常を呈してきます。しかしその異常は時として非常にわかりにくい、あるいは人間の目では判断できない症例も存在します。そのようなときに当院ではスペックルトラッキングという手法を用いて心筋虚血を判断します。非常に精度の高い検査法で、学会でも盛んに発表されている診断方法です。
心筋虚血診断
心筋虚血症例。赤丸の部位が他の場所と色が違います。心臓のどこに異常を呈しているか瞬時に判断できます。
肝硬度測定
近年アルコールを飲まなくても肝硬変になる症例が増えていることが学会でも注目されています。NASHと呼ばれる病態で、脂肪肝が進行すると最終的には肝硬変に至ることもあります。進行過程で肝臓が段々と硬くなるのですが、今どのステージにいるのか判断が可能です。2019年から保険が適用された、エビデンスに基づく検査法です。
肝硬度測定
画像のように肝臓の硬さを数値化することができます。ステージングは4まであり、今どの位置にいるのか判断が可能です。検査時間は数分で終わります。